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都内近郊のアマチュアDJの環境について最近思うこと

2020年3月14日

私は都内にてDJを数年ほどやっている。得意とするジャンルはTranceやProgressive Houseで、このあたりは2005年くらいから現在まで追い続けている。有名DJのラジオシリーズだと、Armin Van BuurenのASOTの200番代前半から500くらいまで、その後はAbove and BeyondのABGT(TATW)に移行した。最近は昔と比べて、かなりローBPMな感じなものを好んで聴いている。DJの活動頻度は、小さなクラブでイベントの誘いがあればやるくらいで、月に1回か、やって2回がせいぜいの、あまり活動には精を出していないタイプである。

DJ活動にはあまり積極的になれないし、これくらいでいいや、と思ってしまう理由がいくつか思い当たるので、それを書いておくことにする。なお、私がよく行くのは、多くのアマチュアDJの多くがいるであろう、主に1フロア程度の小さなクラブである。あと、ここでいう小さなクラブというのは決してナンパ箱ではないので、それを前提として欲しい。

DJ活動が積極的になれない9つの理由

1. 自分がピンポイントで聴きたい音楽が流れていない

ダンス、テクノミュージックは、ジャンルが近年細分化しており、DJはある特定ジャンルを得意とし、そのジャンルを中心に曲を流すため、適当なイベントに足を運んだところで、自分の耳にピタリとはまることはまずない。もちろん、特定ジャンルに強いクラブを探すのもありだが、どんなDJがいるのかそもそもよく分からないことが多く、わざわざそこまでする気にはなれない。DJはやりたいと思った日に、CDJないしアナログターンテーブルをいじって曲を流しだしたら、おめでとう!だいたい今日からキミもDJ!…な感じなので、DJには本当にさまざまなDJの人がいるため、好みのDJそのものを探す行為そのものがダルいのだ。アマチュアDJにもいわゆる、玉石混交というのをすごく感じる。

そうであるなら、Youtubeで有名DJのライブ音源を自宅で聴いているほうが、聴きたいジャンルのプレイを聴く、という観点では良いのは…?とも思える。例えば、ベルギーの有名フェスでのCharlotte de Writteの2019年のプレイ動画が以下である。こういう現場の臨場感が伝わる感じの、品質の高い有名DJのプレイ動画もYoutubeには数多く公開されている。

2. エントランス料金が高い

小さめなクラブでも、エントランス2,000円(1ドリンク付き)とかがだいたい相場となっている。変な話、例えば国内最大級の新木場Studio Coastで前売りチケット3,500円(1ドリンク)で世界的に活躍するDJのプレイが聴けることがあるわけで、これを考えるとかなり強気な価格といえる(※これに関しては、イベント自体のスケールメリットによる価格設定とか、色々あるとは思うんだけど)。

最近のコロナ云々はさておき、日本経済について考えると、日本人の平均年収は平成からの30年スパンで考えると一向に減少傾向であるのと、消費税の増税などもあり、正直いって昔よりもだいぶ貧乏なのだ。そういった社会情勢も踏まえると、プロDJに3,500円払うところを、何だかよくわからないアマチュアDJに2,000円(プロの57%程度)はなかなかに強気にな価格設定に思える。さらに、大規模イベントでは、男女ともに多いので、かなりナイトクラブらしさもあるので、まるで中小規模のイベントとはイベントの質がそもそも異なる。一方で、小さいクラブは人は集まったが、誰かの仲間内、みたいなことがよくあり、期待するナイトクラブ的な雰囲気は経験としてほぼないことが多い。

変な話、経済刺激策とかだと、減税して、消費を促す考え方があるが、私が仮にクラブ運営者だったとしたら、世の中の情勢やティーンエージャーの生態系を十分に検討し、エントランスは無料でも良し、その代わりにガンガン飲み物が注文されるような仕組みを考える(クラブの飲み物は高いわりに普通であるため、色々と仕組みなのか、品質なのか、改善できることは多いように思う)。

言いたいことは、どんな音楽を流すのかよくわからないDJに、価値があるのかもよくわからないのに最初から2,000円を支払うということに心理的障壁があると感じ、これはクラブから新規参入者を遠ざけている一つの要因なのではないか?というところである。

3. 飲み物が高い

1つ前でもでてきたが、エントランス料金があり、当然飲み物を購入して過ごすわけだが、アルコールも安いクラブでも500円から、だいたいの相場でいうと700円から、という感覚だ。じゃあ、居酒屋で700円払うと、例えば大ジョッキで出てくるサワーなどがあるわけで、価格相応の満足感がある。しかし、値段に見合わず、クラブで提供される飲み物は、ジョッキとタイマンしたら秒で負けるくらいのかわいらしいカップで提供されるので、完全にショバ代しか乗っていない、ある意味謎の税金分が加算されたモノでしかないのだ。まあ、良い音楽とちょっと高い飲み物のセットであれば、許せるのであるが、上にも書いたとおり、自分のツボをつく好きな音楽が流れる機会というのはあまり期待できないため、難しい。

特に欲しくはないが、手持ち無沙汰であるとか、お口が寂しくなったら、渋々とアルコールを買う感じにはなる。

4. 女の子がいない

小さいクラブには女の子はまずいない。ナイトクラブとしては、まあ色々なモノやサービスが少々高いことはあっても、何気なくドリンクが空になった女の子にドリンクをオーダーして色々と話しかける楽しみがあるわけだが、ないんだな、これが。

なので、私のようなたしなむ程度のアマチュアDJは、小さいクラブイベントにDJとしてしか参加しないが、異性との色々はもはや期待できないことはよく分かったので、とりあえず自分のDJをやるのみということに最近は集中している。

5. イベントDJを依頼されても多くの場合に報酬がない

日本はサービスに支払うチップの文化もないし、そもそも人種としてサービス精神が旺盛というのもあって、その一般的な日本人が本来持つであろうサービス精神を強制開放させられるのが、アマチュアDJの使命である。もし、「音楽活動」の名目で個人事業主で申請していたら、紛れもない無償労働の世界という(※個人事業主に労働法、労働基準法は適用されない)、エクサイティングな世界があなたを待っている。

私は会社員をしつつ、個人事業主としても活動している。そのため、コンサルティング会社を経由した電話インタビューだとか、システム開発だとか、何か人からの依頼は報酬を得るのが当たり前という感覚で生きているため、いまだにサービス精神を強制されるアマチュアDJ業界の慣習になれないのと、慣れたいとは一向に思わない。

一言でいうと、アマチュアDJ業界は常識を覆すエクサイティングな環境である。それだけなのだ。

6. DJ同士の馴れ合いがアレ

DJのプレイを聞くのは、DJである。エントランス料金の敷居の話で、クラブイベントといってもそう簡単に客がくるわけでもない。色々省略するが、あるDJのプレイが盛り上がってそうだ、と思ったらたまたま仲間内のDJたちがフロアの手前あたりでノリノリである、というのはありがちである。そして、よく知らない人とのコミュニケーションが苦手な人間からすると、このような馴れ合いを見ると、コイツらと関わりたくねえwとなってしまうので、クラブでは話しかける人を選ぶようにしている。

私の経験からくる感覚で、馴れ合いすごいな〜と思う人たちのうち、その2割くらいの人がなんとなく「イキってる」感じのタイプの人で、上から目線がすごい人が混じっているように感じる。DJの輪のそういう細かいことが気になる人は、クラブでは私のように、フロアの隅っこのほうで静かにアルコールをすするような道を進むしかない。普段の生活ではコミュ障ではないと思うが、たぶんクラブの現場ではコミュ障の部類に間違いなく入ると思う。

7. DJ同士が互いのイベントに参加しあう

仮に友人のDJを自分が参加するイベントに呼んだら、その人が参加する他のイベントにも当然顔を出すのがマナーであるし、そのような光景は当然よく見かける。よって、DJのつながりが拡大すればするほど、クラブイベントに顔を出す時間が増え、当然その分のお金もかかってくる。

それが楽しい人は良いかもしれないが、プライベートがDJ一筋でなく、副業であったり、あるいは他の趣味がある人にとってはこれはつらいものでしかなく、クラブでの人との関わりもある程度の線引きが必要となってくる。このような理由から、まれに自分の参加イベントの告知はするが、私自信めったに友人を誘うことはない。また、本当に気が向かないと、他DJからの誘いのあるイベントにも顔を出すことはないため、たぶんただの付き合いの悪いヤツとしか思われていないと察している。

8. オールナイトイベント中の深夜早朝がひたすら眠い

大手レストランチェーンもしくはコンビニチェーンが24時間営業の店舗を縮退していく中、日本のDJの多くは深夜早朝営業を余儀なくされるなかなかに尊い存在なのだ(日中サラリーマンやって、夜DJみたいな人が大多数なので、何の誇張でもないく、私もそうである)。眠いだけである。せめて、終電で帰りたい。

フェスみたいな大規模イベントはなかなかできないけど、世界的に見たらクラブシーンはデイタイムにも移行している気しかしないので、深夜時間にとても眠いDJも中にはいるので、オールナイトイベントが未だクラブイベントの中心というのはなかなかにつらい。たくさん寝るタイプの人は、結構DJの活動は負荷が高いものである。

9. 活躍してるっぽいアマチュアDJのTwitterフォロー・フォロワーの数を見てみると、たしかに数自体は多いが「フォロー数 > フォロワー数」である

外向性の極まりが、情報がインターネットに開放されきっているSNSのTwitterだと思う。いわゆるイベント主催をしているDJで、この人よく見かけるな、という人のTwitterアカウントのフォロー・フォロワー数を見ると、必ずと言っていいほど見出しのような関係になっていることが分かった。

SNS上のセルフブランディング、プロモーションも大変だなと思う。個人的には、自分を積極的にプロモーションしているTwitterアカウントの場合、フォロワー数 >フォロー数はなんとなくイタイというか、相互フォローで頑張ってやっているんだな、という心理にどうしてもなってしまうために気の毒に思う。

(タレコミ) 客ではなく、そもそもイベントに参加するDJからドリンク代で稼ごうとするクラブもある?

これは見出しの通りの他のDJから聞いたタレコミである。私が訪れたことのないクラブで、都内指折りの地価が高いエリアにあるクラブがある。聞くに、客入りがないものの(一切ない回もあったらしい)、イベントを打ってDJを集めていることから、このようにイベントに参加しているDJは思った、とのこと。

なんというか、世も末というか、私がこれまで上に書いてきた内容の極論がコレだと思うので、私としてはかなり納得感があるのだが、これでは完全に「身内のお遊戯会」の域を超えないため、こういうクラブが増えてしまうと、DJとは。。…と本当に熱心にDJの活動をする人たちの意欲を削ぐことになりかねる。

蛇足のコメント

ここまで見た感じ、都内近郊のアマチュアDJ活動環境が、人によってはちょっと微妙な環境というのは理解したと思うが、なぜここまで色々ありながら、DJをやるのか、ということだ。それは、ある音楽のジャンルを追っていて、それがライフワーク化しており、何らかの形式で情報発信したいから、だと思う。…であるのだが、こうして色々を書き連ねてみると、現環境と自分の活動の指向性が合わないという不一致はものすごく感じる。

詰まるところ、アマチュアDJが精力的に活動する場合、必ず求められるのは、積極的に他のゲストやDJに話しかける外向性であったり、知人DJのイベントへ積極的に参加して顔を売ったりすることであって、とにかく趣味で外向性を発揮したくないと思う人間にとっては条件が厳しいのだ。個人的な感覚だと、DJとしてのテクニックの部分は、ソフトウェアによる半自動でのミックス機能であったり、DJをする機材や環境によってどうにでもなるので、自分を売る=精力的なDJ活動とみなすと、DJは間違いなく人として外向性が高いほうが有利だと確信している。

今後の話でいうと、私はDJ活動においては外向性は1ミリも発揮したくないため、現状はこのまま今のペースでゆるく活動はしていくものの、あるどこかのタイミングで、一定期間活動を休止してみて、家でミックステープを作るタイプの人になりそうな気がしている。しかし、こうは言っても、都内近郊のアマチュアDJシーンが自分にはちょっと合わないだけであって、やはりDJ活動自体は好きなのだ。活動のやり方を変えて、これは細く長く続けたい。あとはオリジナルの楽曲作りをするとか(10年ほど前、まだ大学生だった頃にReason 3で3曲くらいちゃんと作った)、そういう方面に時間を使うのが前向きそうだなと思っている。

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mmiyauchi

プログラムを書きながらTranceを聴くのが良いですね。みなさんも聴いたほうがいいですよ、Trance。EDMよりハードトランスでしょ。

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